「こんにちは!カエルさんここで何してるんですか?」
「………」
「あ、あのう、カエルさん、こんにちは!」
「……ん?ああ、コンニチハ。」
「いったいここで何してるんですか?」
「…ああ、お日様があったかいなとオモッテ。」
「お日様を浴びて日光浴ってやつですね。」
「…いや…違ウ。なんで立ってたんダッケ。」
「え、お日様がって、今。」
「…ああ、お日様がネ。…お日様がなんダッケ?」
「お日様があったかいから立ってたんじゃないの?」
「…いや…違う…ちょっとここにキノコを採りに来たんダヨ。そうだよネ?」
「ぼ、僕に聞かれても。カエルさんってなんかちょっと変わってる。」
「…変わってる?…変わってる…そうそう、変わってる。ワタスは色が変わるんだヨ。」
「え!色が変わる?どんなふうに?」
「…それは…例えば…周りの草が茶色くなったらそれに合わせて…あ、チョウチョ…」
ビヨヨン、パクッ!
「わあ!びっくりした!カエルさんベロ長い!」
「…そうそう、ワタスはベロがビヨヨンと伸び…キノコ。」
ビヨヨン、パクッ!
「わあ!びっくりした!カエルさん、なんかわかんないけど凄いですね!」
「…そうそう、ワタスはなんかわかんないけど凄いんだヨ。ダヨネ?」
「えっと…」
「……今日はあったかいナア。」
ゆっくりとゆっくりと。それはとある沼地で。
ゆっくりとゆっくりと。それはある晴れた昼下がり。
ゆっくりとゆっくりと。雲は流れていくのでした。
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